検査を受診される方へ

For Patient

乳房PET検査/3Dマンモ検査

乳がん発症の可能性と罹患率

現在、年間6万人以上が乳がんと診断されています。日本人女性では30代後半から急激に増加し、40歳から50歳代の女性に特に多くみられます。子育てなど家庭内でも大きな役割を担い、職場でも社会的な責任が大きくなる世代を襲う乳がんは、決して他人事ではない病気です。

乳がん検査の重要性

罹患率が高い乳がんですが、早期で発見することができれば90%以上の確率で治癒することもわかっています。しかし、2012年の国際比較※では、日本の乳がん検診受診率は約40%程度で欧米の70%以上と比較すると低いことがわかります。現時点では乳がんの発症を完全に防ぐことはできませんが、早期発見と早期治療により死亡率を低下させることは期待できます。

乳房PET検査

発見が難しい小さな乳がんを検出できる乳房専用のPET装置を用いた検査です。専用のベッドの上にうつ伏せに寝て、乳房を検出器ホールにセットするだけで乳房を圧迫されることなく検査を受けられます。「高濃度乳房」に対してもその影響を受けにくく、胸を挟まない検査のため豊胸術後でも検査が可能です。
※全身PET検査とセットでのご受診となります。
※全身PET検査と連続して実施するためFDG薬剤の投与は1回のみとしており追加の投与はありません。

3Dマンモグラフィ検査

従来の2Dマンモグラフィと違い、乳房の断層像をCTと同様に重ねて撮ることで内部の詳しい情報を得ることが可能です。
画像の重なりを排除するため、従来のマンモグラフィでは高濃度乳房などに隠れて発見が難しかった病変の判定が容易になりました。

高濃度乳房とは

高濃度乳房とは、乳房の中の乳腺が多く、マンモグラフィで乳房が白く写るタイプの乳房のことです。
マンモグラフィ検査では、乳腺濃度を「乳房の構成」として評価し、「極めて高濃度乳房」「不均一高濃度乳房」「乳腺散在乳房」「脂肪性乳房」の4つに 分類されます。 このうち「極めて高濃度乳房」「不均一高濃度乳房」の2つをあわせて「高濃度乳房」と呼びます。マンモグラフィ検査では、脂肪組織は黒く、乳腺組織は白く写るため高濃度乳房の方の写真は全体的に白く写ります。一方、石灰化やがんも白く写り乳腺に隠れることがあり、がんが見つかりにくいと考えられています。
従って、高濃度乳房の方はマンモグラフィ検査だけでは病変が見えにくいため、乳房超音波(エコー)検査の受診もお勧めします。また、乳房超音波(エコー)検査だけでも見えにくいところがあるため、併用することをお勧めいたしております。

高濃度乳房は病気ではありません

乳腺組織の割合が多い乳房タイプを高濃度乳腺と言いますが、乳腺の多い高濃度乳房は病気ではなく、日本人などのアジア人に多いと言われています。

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